路線ガイド


路 線

営業線

現在、有間電鉄が旅客営業を行なっている鉄道路線は以下3路線である。

・本線:心斎橋駅~有間温泉駅 

・三田線:山口駅~三田駅 

・公園都市線:新道場駅~テクノパーク駅

これらは日本三古湯に数えられる名湯・有間温泉と大阪の繁華街・ミナミを結ぶ観光路線として、また兵庫県阪神・北摂地域と大阪都心部を結ぶ通勤路線としての性格を併せ持っている。

 

各路線における線路設備及び保安設備等のデータは以下の通りである。

・線路軌間:1,435mm(標準軌)

・路線記号:AM(AriMa)

・複線区間:心斎橋駅~山口駅間、山口駅~テクノパーク駅間

・単線区間:山口駅~有間温泉駅間、新道場駅~三田駅間

・電化方式:直流1,500V架空電車線方式

・閉塞方式:自動閉塞式

・保安装置【旧】:有電型ATS【AF軌道回路方式・連続照査型ATS】

・保安装置【新】:Ai-ATS(アイ・エーティーエス:Ariden Intelligent Automatic Train Stop)【多情報連続制御式ATS】

・運行管理システム:ASTRAC(アストラック:Ariden Safety Traffic Control System)

・最高速度:120km/h

 

成線

・北摂線:新道場~北摂南間

北摂ニュータウン内に移転予定の国鉄三田駅と北摂ニュータウン南地区に連絡する路線として昭和40年代に計画し、免許された。国鉄三田駅の存置が決定した後も免許を保有していたが、北摂三田高速鉄道線(現在の公園都市線)の建設が決定すると、免許は北摂三田高速鉄道株式会社に譲渡された。

 

・東条湖線:北摂南~東条湖間

かつて有電が経営に関与していた東条湖ランド(現在の東条湖おもちゃ王国)へのアクセス路線として、前述の北摂線に続けて建設するよう計画された。しかし、オイルショック後の建設費高騰や有電北摂線の免許譲渡といった情勢変化により中止となった。有電による東条湖ランドへの出資は東条湖線計画の中止後も続けられていたが、利用者数の減少などを理由に1996年に出資を取り止めた。

 

廃止された駅・信号場

・惣川駅

1990年(平成2年)に廃止。元々は付近にあった炭酸水製造工場の通勤利用や製品出荷の便宜を図るため開設された駅だが、旅客及び貨物輸送実績の低下や操業停止に合わせて廃止となった。

・木ノ元駅

1988年の宝塚~丸山信号場間複線化完成に伴い廃止。駅機能は同時に開業した清瀬台駅(木ノ元駅より約500m)で代替された。

・名塩駅【旧】

1988年の宝塚~丸山信号場間複線化完成に伴い廃止。駅は至近にある新線に移設された。

・東久保駅

中国自動車道の建設に伴う名塩(旧)~丸山信号場駅間の新線切り替え(ルート変更)により廃止。利用者数が少なく、新線上に駅を設けることが技術的に難しいことから廃止された。

・丸山信号場

1994年の山口駅高架化及び新線切り替えにより廃止。これより以前は単線区間(有間方)と複線区間(宝塚方)の境目にある信号場として、列車の行き違いが行なわれていた。

・夫婦松信号場

1994年の山口駅高架化及び新線切り替えにより廃止。こちらは本線の宝塚方面と有間温泉方面の分岐部にあった。

・山口駅【旧】

1994年に高架化されるまでは地平駅であり、現在地より北西約700mの場所にあった。移転後の跡地は有電の研修センター(訓練施設)の一部として活用されている。

 

営業路線概略

本 線

心斎橋駅(大阪府大阪市中央区)から有間温泉(兵庫県神戸市北区)を結ぶ鉄道路線。ラインカラーは有電のコーポレートカラーの一つで有間温泉の金湯を連想させる「オレンジ」、駅ナンバリングではAM01(心斎橋駅)からAM25(有間温泉駅)が割り当てられている。

路線名称の通り有電の主要幹線である。普通・準急・急行・快速急行・特急を合わせると日中時間帯でも1時間あたり最大16本もの電車が運転されている。全席指定制の特急電車が1時間あたり2本運転されており、日本三古湯・関西の奥座敷として名高い有間温泉へのアクセスを担っている。

大庄駅付近のカーブを除けば直線もしくは緩やかなカーブをえがく線形で、特に尼崎駅~宝塚駅間では最高速度120km/h運転が実施されている。宝塚駅~山口駅間は最大40パーミルの勾配が存在する山岳区間である。複線化事業により一部の箇所はトンネル化やカーブの緩和など高規格化がなされているものの、30~40パーミルの勾配が駅を挟みつつ数km続く難所である。山口駅を境に進行方向が変わり、線路も単線となって南下すると湯のまち・有間と六甲山への玄関口である有間温泉駅に到着する。

ターミナル駅と途中経由地は異なるが、JR宝塚線(福知山線)および阪急宝塚線と競合関係にある。所要時間や快適性などにおいて有電より優れる部分も多いが、沿線住民の間では「キタへ行くならJR・ミナミへ行くなら有電」という認識が広く定着している。

また、大阪と有間温泉を結ぶ公共交通機関としては阪急バス有間急行線や有間エクスプレス号(西日本ジェイアールバス・本四海峡バス)とも競合している。

 

三田線

山口駅(兵庫県神戸市北区)から三田駅(兵庫県三田市)を結ぶ鉄道路線。ラインカラーは有電のコーポレートカラーの一つである「プラム(赤紫色)」、駅ナンバリングではAM24(山口駅)からAM29(三田駅)が割り当てられている。

1912年に開業した有間電気軌道を出自とする有電最古の路線であり、現在でも一部箇所には石積み擁壁や橋脚が残存している。山口駅~新道場駅間は公園都市線(後述)の列車が通るため運転本数も多いが、 新道場~三田駅間は日中1時間あたり2本と少ない。

兵庫県内外を問わず有名な「二郎いちご」の農園や直売所が軒を並べる二郎駅、厄除け・厄祓いの神社として地元の人々に親しまれる塩田八幡宮の最寄り駅である塩田駅が位置しており、それぞれいちご狩りや大祭の時期には利用者が集中するため臨時改札設置や臨時列車運転などの対応が行なわれる。

 

公園都市線

新道場駅(兵庫県神戸市北区)からテクノパーク駅(兵庫県三田市)を結ぶ鉄道路線。ラインカラーは緑豊かなニュータウンを連想させる「フレッシュグリーン」、駅ナンバリングでは起点がAM27(新道場駅)、次駅がAM31(フラワータウン駅)、終点にAM34(テクノパーク駅)が割り当てられる。

1980年代より街開きが始まり、30年近くが経過した現在でも一部区画で新規分譲が進む北摂三田ニュータウンのアクセス路線である。路線の性格上、ほとんどの列車が本線と直通運転を行なっており線内折り返し列車は異常時でも滅多にない。

当初の開発計画では国鉄福知山線(現在のJR宝塚線)がニュータウン内を通る経路に移設される予定であったが、三田駅の移転に市民が猛反対したことから取り止めとなった。代わりに兵庫県、三田市、住宅・都市整備公団(当時)と有電が出資する第三セクター会社「北摂三田高速鉄道」がニュータウン内を縦断する新線を建設し、これを有電が第二種鉄道事業者として運営することとなった。1989年の新道場駅~フラワータウン駅間開業以降、ニュータウン開発の進捗に合わせて路線を数度に分けて延伸。1997年のゆりのき台駅~テクノパーク駅間の開業をもって全線開通した。

大阪への輸送シェアを巡りJR宝塚線(福知山線)と競合している。また、大阪から30km圏内という物理的な近さと道路網の発達もあってか自家用車とも競合状態にある。

 

運行形態

心斎橋方面に向かう列車が上り、有間温泉・三田方面へ向かう列車が下りとされている。

2022年現在施行されているダイヤでは特急・快速急行・急行・準急・普通が運転されており、列車の編成両数は種別や運転区間によって4両・6両・8両・10両編成に分かれている。

以下に各列車種別ごとの詳細を記す。

 

特 急 Special Express

本線における最上位種別。有間温泉発着の列車とテクノパーク発着の列車があり、座席指定制であることから列車名(愛称)が設定されている。

【ありま】

停車駅:心斎橋駅・西九条駅・尼崎駅・宝塚駅・山口駅・有間温泉駅

心斎橋駅~有間温泉駅間で30分~60分間隔で運転されており、有間温泉への観光客輸送および本線主要駅間の速達輸送を使命とする列車である。有間温泉駅のホーム有効長が短いことから4両編成で運転される。また、同駅でスイッチバック(運転方向転換)を行なうため山口駅~有間温泉駅間では座席の向きと進行方向が異なる。1970年の心斎橋駅開業に伴い運転を開始した。

【ほくしん・ほくせつ】

停車駅:心斎橋駅・西長堀駅・本田駅・西九条駅・宝塚駅・清瀬台駅・名塩駅・なじおテラス駅・山口駅・新道場駅・フラワータウン駅・ウッディタウン駅・ゆりのき台駅・テクノパーク駅

公園都市線の利用者増加により途中停車駅の利用者を中心に着席保証のニーズが高まり、特急用車両の回送列車を営業する形で1994年に山口駅始発の通勤特急「ほくしん」を設定したのが始まりである。その後、下り列車のみ公園都市線テクノパーク駅行きとした「ほくせつ」を1996年に設定したところ予想を超える利用があった。2002年のダイヤ改正では朝通勤時間の上り列車全便を「ほくせつ」、夕方通勤時間の下り列車では「ほくしん」、「ほくせつ」の両方を運転する現在の形態が出来上がった。

「ありま」とは異なり尼崎駅には停車せず、清瀬台駅・名塩駅・なじおテラス駅といった新興住宅地の駅に停車するのが通勤時間帯運転の特急らしい特徴である。なお、夕方通勤時間帯には「ありま」と心斎橋~山口駅間で併結運転を行なう列車がある。この場合、「ありま」の停車駅は「ほくしん」・「ほくせつ」と同じとなる。

 

快速急行 Rapid Express

停車駅:心斎橋駅・西長堀駅・本田駅・西九条駅・尼崎駅・昆陽駅・宝塚駅・山口駅・二郎駅・新道場駅・フラワータウン駅・ウッディタウン駅・ゆりのき台駅・テクノパーク駅

2001年3月のダイヤ改正で新設された。乗車券のみで利用できる列車としては最速達の種別である。

公園都市線利用者の速達輸送に重点を置いた列車で、急行が停車する山口~宝塚間の各駅は通過する。

1時間あたり2本で、急行と交互に運転されている。土休日など多客時には有間温泉発着の列車が臨時に設定され、全席指定の特急を補完する役割も持っている。

 

急 行 Express

停車駅:心斎橋駅・西長堀駅・本田駅・西九条駅・尼崎駅・昆陽駅・宝塚駅・清瀬台駅・名塩駅・なじおテラス駅・山口駅・二郎駅・新道場駅・フラワータウン駅・ウッディタウン駅・ゆりのき台駅・テクノパーク駅

快速急行に続く速達種別である。心斎橋~宝塚間で通過運転を行なう一方、宝塚より北では各駅に停車するため、宝塚以北の各地域と伊丹・尼崎・大阪の各都市を結ぶ基幹的な列車と位置づけられる。

 

準 急 Semi Express

停車駅:心斎橋駅・西長堀駅・本田駅・西九条駅・尼崎駅・昆陽駅・昆陽駅から終点までの各駅

通過運転は心斎橋駅~昆陽駅間のみ行ない、昆陽駅より先は各駅に停車する。昼間時間帯においては心斎橋駅~山口駅間で1時間あたり4本運転され、宝塚駅~山口駅間では普通電車としての役割を担う。宝塚以北の主要駅を始発とする快速急行・急行では宝塚駅到着時点で席が埋まっている状態が常であるため、宝塚駅~伊丹駅間の利用者の着席サービス提供に重点を置いた列車とも言える。

 

普 通 Local

運転区間内の各駅に停車する。

基本的な運転区間としては心斎橋駅~昆陽駅間、西九条駅~宝塚駅間、有間温泉駅~三田駅間の3つに分けられる。数駅ごとに後続の速達列車との接続または通過待ちを行なうことから、基本的に「最寄り駅から主要駅で速達列車に乗り継ぐための列車」として捉えてよい。

本線の宝塚駅~山口駅・有間温泉間及び公園都市線においては早朝・深夜時間帯や異常時以外では普通電車の運転は無く、上位種別の準急・急行・快速急行が停車することで普通の役割を代替している。

 

保線工事・電気・信号通信システム保守

昆陽保線工事管理所

山口保線工事管理所

昆陽電灯電力管理所

山口電灯電力管理所

昆陽信号通信管理所

山口信号通信管理所

山口システム管理所

昆陽施設管理所

山口施設管理所